2014年07月20日

ポーチ③

こんにちは。

今回は使用頻度が高いポーチについての考察を始めたいと思います。

まずは、IFAK(Individual First Aid Kit)です。

ポーチ③

こちらは2003年頃採用されたもので、負傷者に簡単な応急処置をとれるようになっております。

所謂衛生兵や軍医といった専門職の隊員が持ち運ぶものではなく、全員に支給されているものです。

そして2011頃採用された改良版IFAKもあります。

ポーチ③

内容量増加により一回り大きくなり、ファステックスも黒だとNV(Night Vision)で見た際に輝いてしまうためカーキに変更されました。

このキットに内蔵された止血帯は世代毎にC-A-T(Combat Application Tourniquet),SOFTT(Special Operations Forces Tactical Tourniquet),SOFTT-W(Special Operations Forces Tactical Tourniquet 1.5 inch-Wide)と遷移してきました。

これらの止血帯はボディアーマーなどすぐ使える位置に配置する例が多いです。

ポーチ③

CATでは樹脂製の巻き上げ棒が使用されていたので強度に問題があり、使い捨てでした。また、マジックテープで固定してあるのでいざという時に展開しにくく、複数人での利用が前提でした。

しかし、SOFTT,SOFTT-Wは巻き上げ棒を金属へ変更し、バックル利用方式を採ったため一人での作業が可能となりました。

Wは更にベルトを幅広にし、軽量化がなされたものです。

CATは先端が赤いものがあり、以前は黒いものが一般的でしたが2013年頃に赤いもの(所謂赤ペロ)が多く見られました。

ポーチ③

その後、SOFTT,SOFTT-Wが採用され、現在はこちらが主流です。

IFAKには様々なものが入っていますが、包帯など止血帯以外のものはあまり外へは出していません。

続いてはダンプポーチについてです。

ダンプポーチもやはり2種類あり、新型、旧型採用時期に差がある割にはどちらとも使用例が多いです。

1つ目はCSM ダンプポーチです。

ポーチ③

こちらはシンプルな大きめの袋です。

もう1つのほうは2010年頃採用の新型で、若干細長いデザインとなっており、エラスティックウェビングが特徴的です。

ポーチ③

どちらも使用しない時は3つ折りにしてベルクロで固定でき、入り口をすぼめるゴムがあり、内外2枚のナイロンで構成されているため強度はかなり高いです。

主に空になった弾倉を収納しますが、空弾倉以外にも小物を入れるのにも使われており、汎用性が高いです。


ダンプポーチはやはりMOLLEに接続しますが、普通のポーチが波状に挿入してボタン留めするのに対してこちらはベルクロで輪を作り、そのうえでボタン留めするようになっており、大重量を支えられます。

ここまでお話したマガジンポーチ、グレネードポーチ、IFAKポーチ、ダンプポーチはマイナーチェンジはあれども現行の前線の兵士は場所、年代を問わずほぼ全員が使用しています。

基本的なポーチについての考察はここで閉じさせていただきます。


次回は背中の装備についてのお話です。

それでは、また( ´ ▽ ` )ノ

参考:http://olive-drab.com/od_medical_ifak_postww2_ifak_usmc2003.php


タグ :COYOTE

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Posted by ざき at 20:00│Comments(0)Body & PouchOther
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